ごあいさつ

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ごあいさつ

研究代表者
有馬 寛(名古屋大学)

視床下部・下垂体疾患にはクッシング病や先端巨大症、中枢性尿崩症などがあります。私たちの研究班は内分泌疾患、すなわちホルモンの過不足から生じる病気を専門とする内科医、小児科医、脳外科医、産婦人科医などから構成され、診療上の問題点を議論しながら、患者さんがよりよい治療を受けることができる診療体制の構築を目指した取り組みを行っています。

視床下部・下垂体疾患はいずれも稀な病気であるがゆえに診断が時に困難で、正しい診断がなされるまでに時間を要することも稀ではありません。また、正しく診断された後でもご自身の治療に対して不安を覚える患者さんもいます。私たちの研究班はこれまでに診療の手引きを作成してきましたが、今後も最新の情報を取り入れながら、わかりやすい手引きを示していきたいと考えています。また、小児期に病気が発症した場合には生涯にわたってホルモン補充療法が必要になることもあり、小児期から成人期へのシームレスな診療を実現することも我々に課された重要な課題です。

視床下部・下垂体疾患は他の多くの疾患と同様に早期診断が大切です。そのためには同疾患によってどのような症状が生じるのかを多くの人に理解していただく必要があります。私たちは患者会の皆さんともに市民公開講座を定期的に開催する予定ですので、多くの方にご参加いただければ幸いです。